今日はベッドの中があったかい。パパと一緒だから。



「パパもレミーと仲良くなってくれて良かった」

「レミーは野生のリスにしては人懐っこいな」

「そうなの? 動物たちはみんな優しいよ?」



一人でいると森の動物たちは話しかけるみたいに側に来てくれる。私が寂しくないようにそばに居てくれるみたいに。



「ベアトリーチェは昔から生き物に好かれるからな。 きっとお前の人柄ゆえだろう」

「ひとがら?」

「優しい心を持っているという事だ。 動物たちは人間よりもそういう事に敏感だからな」

「パパも優しいよ! だから私はパパが大好きだよ!」

「そうか、ありがとう」



おでこにキスされた。くすぐったい。



「さぁ、そろそろ寝よう」

「えぇー! もう!?」



パパは笑ってお布団を引き上げた。お布団とパパの腕に包まれて仕方なく目を閉じた。



「おやすみ、ベアトリーチェ」

「おやすみなさい」



本当は眠りたくない。だっていつも目を覚ますともうパパの姿はどこにもないから……。


お仕事が忙しいから朝早くに出て行ってしまう。しょうがないって分かってるのに泣いてしまう。いつも慰めてくれるのはヘンリーだ。