話をしていると、頼んだ紅茶を店員さんが持ってきてくれた。紅茶の入ったティーカップの横に置かれたケーキに目が点になる。



「あの……頼んでないです、けど?」

「初めてご来店頂いたのでサービスです」

「あ、有難うございます」



店員さんは爽やかな笑顔を残して他のテーブルへ移動した。



「凄いね、こんなサービスしてくれるんだね」

「あはは!」



感心していたらロアナに大笑いされた。



「そんなサービスないから!」

「え!? だって初めての人へのサービスって言ってたよ!?」

「私何度もきてるけど見た事も聞いた事もないよ? あの人ビーチェに気があるんじゃない? 優しそうな人だったし、仲良くなってみるのもいいんじゃなぁい?」



顔がカッと熱くなった。心拍数も上がってるっ!



「そ、そんなわけないじゃない!! もぉ! 変な事言わないでよ!!」

「何でよ!? 綺麗なんだからもっと自信持ちなよ!」

「え!? それ絶対友達の贔屓目だから!」



どんどん熱くなる頬を両手で押さえた。私の顔どうなってんの!?見るのが怖い!