きっと私もこの人たちと閉じ込められる。そして一緒に殺されるのだろう。自分の結末を何となく分かりながらも、どうしても諦め切れない気持ちを消してしまえなかった。


助かる方法を考えてる自分がいる。



「俺に殺される前にお前を蔑んだ兄弟を始末してみるか? お望みならば、1人ずつ結界に入れてやってもいいが?」

「結界?」

「既に結界の中だが、お前1人で3人相手はどう考えても無理だろ」



結界も張れたりするんだ。魔力って本当に凄い。



「私は誰も殺したいなんて思ってない」

「遠慮する必要はない。 躊躇いがあると言うのならば、手本を見せてやる」

「え……?」



彼は口角を上げるとしなやかな手つきで指を鳴らした。すると結界内に居た男性が1人倒れ込み、頭が転がった。


声が出なかった。


結界内の女性も泣き叫んでる。けど、声は聞こえない。



「っなんて事を__!!!」



手を振り上げると手首を捻り上げられた。痛みで顔が歪む。



「勇ましい女だな。 殺すのが惜しくなる」

「その子は殺さない方がいいんじゃないかな」



いつのまにか金髪の男性が部屋の中に入ってきて居た。全然気がつかなかった。