求めよ、さらば与えられん

全身の血がたぎっているみたいに身体中が熱い。今にも燃えてしまいそうな、溶けてしまいそうな程に熱い。


力を使う程に体の痛みが増していく。痛み以外の感覚が分からない。


苦しい。


怖い。


恐怖を誤魔化すように閉じた瞼にギュッと力を込めた。


奥歯を噛み締め、震えそうになる歯を精一杯我慢した。


周りの音、声がどんどん遠のいていく。


側にいるはずのジーンの手の感覚や温もりももうよく分からない。まるで独りぼっちになってしまったみたい。



“みんなを助けたい__! 私が望むのはそれだけ!! 私のせいで壊れてしまいそうなこの世界を元どおりにしたいの!!!!”



強くそう願った時、全身に更なる熱が駆け巡った。


酷い苦しさを感じた後、一気に力が抜けていった。


もう痛みも苦しさも感じない。


感じたのは何故か安堵だった。


とても不思議な感覚に襲われた。