アウロラは空を見上げ瞳を閉じた。深く深呼吸して次に瞳を開けたアウロラの顔は、いつもの凛々しく堂々とした顔だった。



「そなたが命をかけるというのに、我らが手を抜くわけにはいかぬ」



我ら……?


耳飾りを外したアウロラの体が神々しく七色に光りはじめた。凄く神秘的で美しい。



「我らが姫のため、今こそ立ち上がれ、同胞たちよ!!!!」



え!?


手品の様に次々と知らない人たちが姿を現し始めた。みんなアウロラと同じように空に浮かんでいる。


術師のみんなもそうじゃない人も驚いている。



「精霊……?」

「そうだ。 不思議と皆、アヴァと親しき仲だった者たちばかりだ」

「ママのお友達?」

「アヴァは友人であり、家族のような存在だったよ」



そう言ったのは長い黒髪に彫刻のように整った顔をした精霊だった。彼は私の前で片膝をつき、私の手を取った。


精霊は美形しかいないの!?って思っちゃうくらいドキドキした。


腰に添えられた腕に力が入った。



「我が主人の独占欲の強さには驚かされる」



そう言って男性は彫刻のような顔でそっと微笑んだ。



「我が主人って……」

「俺の精霊なのか?」