◇◇◇◇◇



目を覚ますと、眩しい光に襲われた。


頬を叩かれどんどん現実に戻っていく。この小さな手を私はよく知っている。



「レミー……」



両手で抱き上げ頬に寄せた。モフモフ。あったかい。レミーの匂い。



「無事で良かった……」



涙が溢れた。止まらない。



「具合はどうだ?」



アウロラは私の上に浮きながら、私のおでこにかかった前髪をそっとよけた。



「なんか、瞼が重い」

「ふふっ、そうであろうな。 一週間も眠っておったからな」

「一週間!?」



慌ててベッドから降りると、足に力が入らなくてそのままペタリと床に座り込んでしまった。ベッドの端や棚に掴まりながら窓までたどり着きカーテンを開けた。


涙が流れ落ちた。どんどん頬を伝っていく。


目の前に広がる太陽の光に照らされ、青々と元気な姿の草木。それはよく知るマクブレイン城から見える素晴らしい景色だった。



「そなたの想いが届いたのだ」



アウロラに頭を撫でられた。嬉し泣きと一緒に自然と笑っていた。