パパがお仕事に行ってどのくらい経ったかな?数え切れないくらい経ってる。


最近はヘンリーもお家に帰ってこない。仕事が忙しいみたいだ。帰ってきてもまた直ぐに出かけてしまう。だから今は教会でお世話になってる。神父様やマデリン、みんないるけどやっぱりパパとヘンリーに会えないのは寂しい。



「みんなと一緒に外で遊ばないのかい?」



椅子に座ってステンドグラスを眺めてたら神父様が話しかけてきた。



「神父様、私変なの」

「変? 何が変なんだい?」



神父様は屈むと私の手を握ってくれた。パパよりも皺の多い手。でも同じくらいあったかい。



「ザワザワするの……」

「ザワザワ?」

「分かんないけど泣きそうになる……」

「お父さんやヘンリーに会えなくて寂しい?」

「寂しい…でも、それだけじゃない…分かんないけど__っ」



神父様とお話ししてたらブワッと涙が出てきた。背中をさすられて止まらなくなる涙。


_バンッ!!!!


ドアが勢いよく開いて驚いた。



「……ヘンリー?」



でもドアのところに立ってるヘンリーを見てもっと驚いた。