三年前の今日のこと。



パトカーのサイレンが聞こえると
唯翔はその黒い塊を自分の頭へ向けた。




「唯、翔…っ!」



それを止めようと走った私を
最後に唯翔はひと笑いした。








「…“ごめんな”」






その一言だけを残して。