「ここは食べてる途中で邪魔が入らないから、仕事でよく利用している」
どうりで慣れていると思ったら、そういうことか。
仕事で、ね?
「よく来られるんですか?」
「社長のお供で月1回は来る。プライベートで来るのは初めて」
ふ~ん。
社長のお供で、ね?
プライベートでは初めて?
そんなバカな。
目の前に座って綺麗な箸使いで食べている秘書室長は、大人の色香が漂っていて、街を歩けば誰もが振り返るようなイケメン。
そんな人を周りの女性がほっておくワケがない。
「さっきも言ったけど、好きでもない人とは付き合えないから、ここしばらくは彼女はいない」
箸を止めて、急に真剣な表情でなにを言うのかと思ったら…。
私にそんなこと宣言されても困る。
「へぇ」
「だから、倉橋さんを誘った時も今も凄い緊張してる」
そう言ってフッと笑った秘書室長に思わず見惚れてしまう。
どう見ても緊張してるようには思えないけど?

