美羽と華恋ちゃんと一緒に、衣装合わせをしていた時に、ふと思い出したように美羽が声をあげた。

「そういえば、男の子役、蒼に誘えた?」

「え!?蒼くん??」

隣で目を見開いて美羽を見ている華恋ちゃんは、置いといて話を進めた。

「実はね...」

今までの話の流れを全て話した。

2人は、焦りながら話を聞いていたけど、やっぱり先にいうべきだったかなと後悔していた。

「っていうことは、山川くんと蒼くんの2人がそれぞれ桜とペアを組んでファッションショーをして、
良かった方に投票する。ってことよね?」

「そうなるかな」

「知らない間に凄いことになってたね」

「言うタイミングなくて言えてなくて、ごめんね」

「いいんだけど、サイズ誰が図るの?」

すっかりその事を忘れていた。

もちろん私は知らないから、図らないといけないんだけど...。

「とりあえず、蒼は可愛い系だからangelkiss、
山川くんは、かっこいい系だからbitter&chocolateね。
ということは、蒼のサイズは私が図るから、
山川くんのサイズは...桜が図ってくれない?」

「私!?」

ファッションショーをやると決まってから、驚きの連続だ。

それって、健人の体に触って...!?

「無理無理無理無理無理無理」

「でも、他にやる人いないもんー。
ね?お願い!行ってきて!」

背中を勢いよく押されて、手にはメジャーと紙。

やるしかない...か...。

重たい足取りで健人とのいるa組に向かった。