薔薇に願いを込めて

「ねぇ、武宮さん。あなた、健人とどういう関係?
あと、蒼くんとは、喧嘩でもしたの?
いいざまね。調子に乗ってるからこうなるのよ」

いまさらだけど、私は華恋ちゃんとは全然話したことがないし、極力関わりたくないランキング1位なんだけど...。

好きじゃなくても、自然に話さなきゃ...。

ん?そういえば、『健人』って呼んでた?

なんで?そっちこそどういう関係なの?

と聞きたい気持ちは押さえて質問に答えていった。

「まず、山川くんとは特に面識もないし、話したこともないよ。
そして、蒼は...」

「蒼は?」

「もう、高校生だからいつまでも一緒にいて誤解されたらいやだなって思って、朝いかなくなっただけ」

「もしかして、武宮さんと蒼くんって付き合ってなかったの!?」

「え...そうだけど...」

「なぁんだ!そうだったんだ。早くいってくれたら良かったのに。

さっきのことは忘れて。

そして、武宮さんの事、気に入ったわ。

今まで壁を作られてきたけど、逆に燃えるわ。
私と武宮さんの間に作られた壁を壊してあげる。

そのためにこれから『桜』って呼ばせてもらうから。

これからよろしくね桜」

なんかめんどくさいことになっちゃたんだけど...。

あんまり関わりたくないのにな...。

「仲良くなった証に今日、私の家に来ない?」

「え?」

まだ話してから全然たってないのに凄いな。

私、気に入られるようなこと言ったかな?

「そうと決まったら放課後ね!」

「うっ...うん」

どんな家なのかは、気になるけど変なことに巻き込まれたりしないかな。

嫌な予感がする