「桜!口の周りにいっぱい粉ついてるよ」

「嘘!」

「とってあげるから、じっとしてて」

取り出したのは一枚のハンカチ。

私が4年前くらいに誕生日プレゼントで渡したハンカチ。

まだ持ってたんだ...

そのハンカチで口の周りの粉を拭いてくれた。

「ありがとう」

「どういたしまして」

「蒼、私いきたいところがある」

「どこ?」

「~~~~。」

「なんで?」

「いいから!」

「分かったよー」

目的地に向かって、大きく2人で駆け抜けた。