「美羽!おはよう」

「桜!おはよう。

もしかして、朝蒼と何かあった?」

「どうして、分かるの!?」

「ほんっとうに分かりやすすぎて面白い。

聞いてあげるから、こっちおいで」

手招きする美羽は、本当に絵になると思う。

艶やかな黒髪がより一層際立たせてる

「実は、朝から蒼の様子が変で、なんでかわからないんだけどものすごく嫌な予感がするんだよね。

放課後に遊びにいくんだけど、何かしたのかなって」

「んー...。難しいね。

心当たりとかってないんだよね?」

「実は昨日、蒼の誕生日だったんだけど...。

それでバイトしてたらすっかり忘れてて...」

「それはショックだったと思うよ?

だって、絶対に蒼は桜の事が『好きだから』」

「そんなわけないよ!た、だ、の幼なじみ。」

「そうかな???

でも、確かに私も嫌な予感がするような気がしてきた。

なんか寒い...。蒼見てたら震えが止まんないよ」

「なにそれ」

笑いに変えてくれる美羽を見てたら大丈夫な気がしてきた。

きっとあれは勘違いだったんだよ。

蒼は、朝が弱いから。