薔薇に願いを込めて

バイト先は、結構遠いんだけど交通費も出してくれるので、その辺はありがたかった。

外観は思っていた以上に華やかでメルヘンチックだった。

幼稚園の時にみんながなりたがるお姫様の世界みたいな感じで。

「いらっしゃいませ」

どこかで聞いたことのあるような声と、見た目。

透き通るような綺麗な声をしていて、凄く整った顔の...。

「え」

「え」

「「えええええええええええええ」」

「なんで...」

「それはこっちの台詞だよ...」

そこにはエプロンと花をもっていて、腕には水が滴っている健人くんがいた。