薔薇に願いを込めて

さっきとは纏っている空気を変えて、

少しミステリアスになるように心がけた。

なるべく人間味を消して、人形のように無表情で歩いた。

さっきは日傘があったけれど、今は手持ちのバックなので実はバックに隠し持っていた、

黒く着色した羽をバッと空中に放った。

一瞬だったけど、印象に残ってくれたと信じて、

後ろに振り返って少し進んだ...けれど、

また客席の方に目線を向けて、

舌をペロッと出して、ウィンクをした。

私自身『恥ずかしい..』と思いながら、bitter&chocolateのコンセプト【小悪魔】を意識したつもり。

いわゆるギャップ萌えを狙ってみたのだ。

結局恥ずかしくて、小走りで舞台袖に逃げちゃったんだけど。