amberdrops 1

でも、もし私が何かの病気だったら。


あいつらの高校生でドームライブって


夢を遅らせてしまったり、練習量が足


りなくて良い歌が歌えなかったら。


私の中にうまれた不安がぐるぐると頭


を渦巻いていく。





「ねぇ、もし私が病気だったらどうしよう…」





目に涙を浮かべて言う私に、4人は何の


ためらいもなく、抱き締めてくれた。


く、苦しい…





「不安だよな…俺らもだ。でも、絶対裏切らないし、何としてでも守るよ」





天音の決意が伝わる。





「チビなら大丈夫だ。ライブするのが夢なんだろ?1回願ったなら叶えなきゃ意味ねーよ」





響太の言葉が胸に刺さった。





「ふーちゃん、もし病気だったとしても…俺たちが支えるから」





ゆーくんの優しさが身に染みるよ。





「俺たちはどんな事があっても、風歌を待つから」





律のぶっきらぼうだけどちゃんと伝わ


る気持ち。


きっと、みんなは気付いてるんだろう


な。私が…何かの病気だって。





「失礼します」





私がお礼を言おうと離れたとき、ちょ


うど先生が入ってきた。