「きょーたー!もっと速く走れよぉーっ!!」





ったく、天音はガキか!


見た目は俺の方が幼いけどよ…(あ、自


覚してるんだ)





「るせぇ!乗せてもらってるくせに文句言うなっ」





俺が言ってもワーワー言ってる天音。


そうは言っても、自然と笑顔になっち


ゃう俺は、やっぱり仲間には弱いんだ


よなぁ。





「うし、到着!」



「サンキューな、響太!」





ここがチビの家か…


デザインもオシャレな、白を基調とし


た大きな家だった。しかし、外のガレ


ージには車もなく、あいつの自転車が


ぽつんと置いてあるだけ。


なんでだろう…





「俺がピンポンおーすー!うっひょー
!!」



「わーったから、落ち着け」





ハイテンションな天音を苦笑いでなだ


める律。俺も表には出さないけど結構


テンション高い。弦も嬉しそうな感じ


が出ていた。