響太side



まだ辺りは真っ暗で、春にしてはだい


ぶと寒い朝の5時40分。俺はいつも通


り早起きして、家が近所の弦の元へ向


かった。朝の少しひんやりとした風が


気持ち良いな。





「おっ、響太!おはよう」





少しすると、弦の家へ到着。


にっと笑うあいつは、金髪がよく似合


う王子様のようだ。うちの学校は校則


ゆるいから、天音も実は染めている。





「よし、行くか!」



「おうっ」





すっげー楽しみ!今日はあのチビの家


に行く。




そのチビとは、三葉 風歌のこと。


俺らのグループのメインボーカルで、


天然で鈍感だけど、可愛いやつ。


んで、歌はヤバいほど上手いし、心に


響くもんを持ってると思う。


まぁつまり…変なやつだ。





「2人とも!おっはよーっ」



「響太、弦、おはよう」





そして、集合場所に着くと、律と天音


と合流し、この公園の近くにあると言


うあいつの家へ自転車を走らせる。