amberdrops 1

「チビじゃないしなんで響太が上からなのよっ!」



「…」





なんでいきなり黙るんだこいつ。


すると響太は少し顔を赤くして、





「るせぇ、はやく歌えっ」





と言って走っていった。


…なんだったんだろ。


よし、まぁとりあえず歌うか!





「1.2.1.2.3.4」





弦の合図で音を奏で出す。その瞬間私


は固まった。すごすぎて…


ギターの弦とベースのサル(響太のこと


ね)も息ぴったりで、ドラムも、キーボ


ードも上手くて。心が震えるくらい一


体感があった。


よし、そろそろ出番だ。


すぅと息を吸い、さっきと同じように


また目を瞑る。





「ここからー見える空もー」





なんでだろう、ヘッドホンの時よりも


楽しい。気持ちよくて、清々しくて、


みんなの演奏とぴったり合ってる!


この人達すごいなぁ…