*
「十日間の休みが終わって、今日から学校がまた始まります」
午前九時。教室中に学校のチャイムが鳴ったのと同時に、朝礼が始まった。
「休み明け、クラスメイト全員の顔が見れて先生はうれしいです。ですが、広瀬からみなさんに大切なお知らせがあります」
担任の小雪先生の明るい声から、急に暗い声に変わった。その瞬間、僕の頭の中につぼみの転校が浮かび上がった。
「広瀬さん、前に来てください」
「はい」
小雪先生にそう言われて、つぼみはイスから立ち上がった。そして、ゆっくりと前に向かった。
「今日が、私の最後の授業となります」
つぼみの別れの言葉は、とても短かった。
《完》
「十日間の休みが終わって、今日から学校がまた始まります」
午前九時。教室中に学校のチャイムが鳴ったのと同時に、朝礼が始まった。
「休み明け、クラスメイト全員の顔が見れて先生はうれしいです。ですが、広瀬からみなさんに大切なお知らせがあります」
担任の小雪先生の明るい声から、急に暗い声に変わった。その瞬間、僕の頭の中につぼみの転校が浮かび上がった。
「広瀬さん、前に来てください」
「はい」
小雪先生にそう言われて、つぼみはイスから立ち上がった。そして、ゆっくりと前に向かった。
「今日が、私の最後の授業となります」
つぼみの別れの言葉は、とても短かった。
《完》