彼女と一秒でも長く一緒にいたいから、僕は全て神様に納めました

「お金を払って神社にまた願いをかなえてもらえるとしたら、願はなにを願う?」

つぼみはそこで立ち止まって、僕の目を見つめて訊いた。

つぼみの瞳は海面のように揺れており、なんだか悲しく見えた。

「この世から野菜が消えてほしいって、願うよ」

僕は二ヶ月前と、同じ言葉をつぼみに伝えた。

この二ヶ月間で、父親とも会えた。家族で、出かけることもできた。そして今、つぼみとデートができている。お金はなくなったけれど、僕の願いはすべて二ヶ月でかなえられた。

「なにそれ、二ヶ月前と一緒の願いじゃん。ほんと、野菜きらいなんだね」

僕の願いを聞いて、つぼみは苦笑いをした。

「じゃ、つぼみはなに願うの?」

「私は、 願と一緒に死にたい。そしたら、転校なんかしなくてもいいでしょ。そしたら、大好きな願とずっと一緒にいられるから」

「え!」

冗談とも思えないつぼみのリアルな願いに、僕は一瞬フリーズした。