彼女と一秒でも長く一緒にいたいから、僕は全て神様に納めました

「呼べるじゃん、願」

また僕のことを呼び捨てにして、つぼみは笑顔を浮かべた。

「海って、いいね」

つぼみは僕から海に視線を移して、かすかに目を細めた。

海辺に少し強い風が吹いて、つぼみの後ろ髪がなびく。

「海を見てるだけで、私の嫌なことが小さく思える」

彼女の嫌なことはわからないが、つぼみの好きな場所は、゛海〟だということがわかった。

「つぼみの好きな場所って………海?」

「うん。だから、海にデートをしにきたんだ。願は、きらい?」

「ううん、きらいじゃないよ」

僕は、ぶるぶると首を振った。

「ねぇ、嫌なことってなに?なんか、嫌なことでもあるの?」

「え!」

「ほら、さっき言ってたじゃん。『海を見てるだけで、私の嫌なことが小さく思える』って」

僕は心配そうな表情を浮かべて、つぼみがさっき言っていた言葉を彼女に伝えた。