彼女と一秒でも長く一緒にいたいから、僕は全て神様に納めました

「それで、今日はどこに行くの?」

僕は、つぼみに視線を向けて訊いた。

「願君は、どこに行きたいの?」

「僕は、どこでもいいよ。でも、広瀬はどこか行きたい場所とかないの?」

「私は、海に行きたいなぁ。そして、夕日をもう一度願君と一緒に見たいなぁ。ダメ?」

そう言ったつぼみの瞳が、かすかにうるんだ。

「いや、全然いいよ」

僕は、ぶるぶると首を振った。

季節は秋なのに海に行くのは少し不思議な感じだったが、僕はつぼみと一緒にいらのなら、場所なんてどこでもよかった。

「私との約束、覚えてる?」

バス停のベンチで座って乗るバスを待っていると、となりにいたつぼみが僕に声をかけてきた。

神社から歩いて十分後、僕たちはバス停でバスを待っていた。うだるような暑さのせいなのか、景色や道路がゆらゆらと揺れて見れる。