彼女と一秒でも長く一緒にいたいから、僕は全て神様に納めました

「また、むかしのように家族との思い出を作りたいからな」

父親がコーヒーを一口飲んで、ボソッと小さな声で呟いた。

「え!」

その呟いた父親の言葉を聞いて、僕は目を丸くした。

写真立てに視線を移すと、むかしなつかしい家族写真が僕の瞳に映った。

「はい、願。朝ごはん」

冷静な声が左から聞こえ、母親が僕の朝食を食卓テーブルの上に置いた。

白いご飯、豆腐のみそ汁。野菜のない母親が作った朝食は僕は好きだったが、それ以上に久しぶりに父親と一緒に食事できるのがうれしかった。

「願、早く食べて学校に行きなさいよ」

「学校………」

母親が口にした言葉を聞いて、今日も学校があることに気づかされた。

ーーーーーーそうだった。今日も学校だったんだ。

父親との楽しい時間を学校の義務教育にじゃまされたようで、僕の心が一気に沈んだ。