彼女と一秒でも長く一緒にいたいから、僕は全て神様に納めました

「しかたないよ。君が今まで築き上げてきた関係は、すべて〝お金〟で作ってきたからね」

女神様は僕を傷つけないように、優しい口調を意識して言った。しかし、逆にそれが僕を傷つけた。

「お金で作った関係‥‥‥‥‥」

つぶやいた僕の声は、震えていた。

たしかに今までのことを振り返っても、僕はお金で人間関係を築いてきた。好きなつぼみの転校を先へ先へと引き伸ばしているのも〝お金〟の力だし、クラスメイトの人たちだって僕のことを見ているのではなく、僕があげる〝お金〟を見ていた。

「お金で愛は、買えないよ」

もう一度口にした女神様の言葉が、さっきよりも僕の胸に重くのしかかった。急に心臓が痛くなって、僕は自然と左胸に右手を当てた。

つぼみと僕が〝愛〟でつながっているわけではなく、〝お金〟でつながっていることによろこびの感情よりも、悲しみの感情の方が大きかった。