2つのお皿を2つ机に置くと

「……よし!書くぞ!!」

「え?」

何にそんなに颯太がやる気に満ち溢れてるのかとゆーと、オムライスにケチャップで
文字を書くってこと。

「…そんなに書くの好きなら私のも書く?」

「…そういうことじゃないし……」

「へ?」

「……これだからめいは……」

なんてぶつぶつ颯太は言ってるし…

「……ね、これめいのね」

「え?」

そこには、Thank you!……ありがとうって書いてあって、

颯太……。

きっと颯太は口下手だからこうやって書きたかったって考えると、なんだかすごい

嬉しい。

「……なんだよ」

「え?いや嬉しくって」

そう言って颯太にありがとー!って笑顔で言った。

「……っ!それは反則……」

「え。何が「ほらほら俺のにも書いて」

私が言おうとした言葉を塞ぐように
颯太のオムライスを私の前に置く

んーー。いざ書くってなると……
どうしようかなぁ……
そういえばそろそろ……先輩が引退して、
颯太が初キャプテンでの試合があるんだっけ

…………勝てますように……


私はケチャップをギュッと握って、
オムライスに「 必勝」という文字を書いた。


「……絶対勝ってね?ってこと!」

そう微笑むと颯太はまた耳まで赤くして

「……おう!ぜってぇ勝つ!」

「よぉし!!たべるよ!!」

『いっただきまーす!!』

2人で手を合わせていただきますをした。

「めっちゃ美味しい」

「でしょ?私が作ったからね!!」

「え?なに材料が上手いんじゃ……」

「なら、食べんでよろしい」

「うそうそ。あー美味しい」

「……へへっ」

なんて二人で冗談いいながらペロッと
食べてしまった

「ごちそうさまー」

「はーい、んー美味しかった」

食器を持っていこうと立ち上がると、
颯太がスっと私の分まで持ってっちゃうから
「ありがと」って言うと「ん」って
颯太の返事が聞こえる。

しかも、皿洗い始める。
でもこれはいつもの事。颯太はうちに来ると
大体、私が作った時は皿洗い自分からするんだよね〜……

多分、これは……
昔私が皿洗いでお皿を割って
手を怪我した時からで、その日からずっと
颯太が皿洗いをしてくれてるの

でも、私、もう皿洗い出来るのになぁ
ま、いっか〜〜