「か..固まってるううう!!」
冷蔵庫の中のチョコは、固まってて、当たり
前のことなんだけど、あまり料理しないもん
だからちょっと感動した。
「美雨うるさい」
「うへぇ...?」
お姉ちゃんは部屋に戻っていった。
うう....また怒られちゃった。
ベッドにバフッとダイブし、
「はあ....」
部屋の天井を仰いで、今日のチョコの出来を
思い出す。あの後、チョコペンとかアラザン
とかでデコレーションをしたけど、...イマイ
チ。チヨコのチョコの見本とは程遠い....。
そんな会社の息子さんって千代くんすごいな
..。
突然、隣の部屋から笑い声。
彼氏とビデオ電話か.....いいな。
ふいに菜太郎くんの天使の笑顔がぼんっと浮
かび、胸がきゅううっとした。
菜太郎くん、告白オッケーしてくれるかな....
もしオッケーしてくれたら..
「僕も美雨の事が好きだったんだ、付き合お
う」
「えっ!?菜太郎く...」
ギュッと、菜太郎くんが私を苦しい位に抱き
しめて、
「嬉しいよ...君も僕の事が好きだったなんて
..」
ふおおおおおおお!!そんな妄想をして、顔
を隠して、足をバタバタと動かした。
ああ、今から緊張。さっきお風呂入ったのに
汗が出てきた。ああ、明日が来て欲しいよう
な来て欲しくないような.....。
翌日。
「はーい友チョコ!」
「さんきゅー!私は手作りだよーん」
私は友達用にも手作りチョコを作っていたの
で、いつもいるメンバーと交換する。
そこで、
「ねえ、本命チョコ持ってきた人いる?」
と、私は声をひそめた。
「えっ..それは勿論菜太郎くん..!」
「エッ」
私はちょっと赤面する女友達の前で、驚いた
。ーーこのグループで1番美人な奈々が敵!?
「あっ私もー!」
「私もよ!やった!じゃあ皆で渡しに行こう
!」
えっ!全員菜太郎くんに本命チョコお!?
しかも皆でって..それ、告白というよりファン
な感じで行くやつじゃん!
「おっ、いいねぇー!皆で行こ!!」
「えっ、のりちゃんまで!?」
のりちゃんはこのグループの中で1番私の好き
な子。ついツッコんであ.....と私は赤面。
のりちゃんは私の思ってることを察したよう
で、ビックリ顔から一変、ニヤ〜と笑った。
「ああ〜...薄々気付いてたけど美雨チャン菜
太郎くんを真面目に狙ってるもんね?」
ぬ、ぬぐう。認めるしか..
「えっ!?そうなの!」
奈々は初耳だったようで目をまんまるにした
。

