「分かった。」
お姉ちゃんが歩き始めた。
「!やった!手作りチョコ楽しいんだよね!
お姉ちゃんは手作りにしないの!?」
と言っても返事なかったから、ねえ!と言っ
たら
「ちょっといいから..早く板チョコ買って帰る
よ。もう黙って。」
「あ..うん。」
どうやらお姉ちゃんは断るめんどくささから
私のお願いを聞いてくれたようだなァ...
エエェーン?と声をおかしくして言ってみた
けど、お姉ちゃんは完全無視だった。
無慈悲ぃ...。
「.....」
帰り道は終始無言。お姉ちゃんは疲れていた
。
と家に帰る途中で、女子がワンサカ集まって
いる、甘い匂いがするお店やさんに通りかか
った。
「バレンタイン前日限定チョコレートです。
良かったらこちらも見てみてください」
店員さんらしき若い男性の声がしたけど、す
ごい数の女子達がいて姿が見えない。
もう自分用にも買っちゃーう!!という女子
達の声が聞こえた。
やっぱりこっちで買えば良かったかな..。
ここのお店は超有名なチョコレートのお店、
チヨコだ。ほんのちょっとだけお高めだけど
、女子中高生にも手が出る価格、味の美味し
さは勿論見た目がとてもまるで本物の宝石み
たいに綺麗だったりデザインがオシャレで可
愛かったりしてとても華やかで、ついつい自
分が欲しくなっちゃいそうな位!
そんな良いお店屋さんが家の近くにあるのに
、私はい、一応他のお店も見てみようよ..!な
んて言ってしまった。
「お客様ちょっとすみません、...あっ」
「あっ!」
店員さんを見て驚いた。クラスメイトの、菜
太郎くんに次ぐイケメンと言われている佐藤
千代くんだった。お姉ちゃんが私が知り合い
に会った雰囲気を察し、一旦止まる。
「美雨も明日、誰かにチョコを渡す予定とか
ない?なかったら、自分用にでもチョコはい
かが?」
千代くんはニコッと優雅に営業スマイルをし
た。女子の事は大抵呼び捨てにする程普段オ
ラ系入ってるけど、多分バイト中だろうから
そうなんだろうなあ..。

