先輩にこんな姿見られたことを恥ずかしく思いつつ、私は足早に家へ帰った。


「……はっず……」


学校でみんなが騒いでるときにはどうも思ってなかった私が、こんなにも先輩のことを意識してるなんて……。



でも結局、先輩と私は雲泥の差。
キラキラ輝く、皆から愛される先輩と、お母さんからも愛されない私とじゃ、比べても比べなれないし。



「いただきまーーす……。」


しんと静まり返った家に私の声だけが響く。
10月の、少し肌寒い夜だった。