私がつく最後の嘘。


あっという間に放課後になってしまって。

言われたとおり、帰らずに健人のことを待っていた。
みんなが帰ったり、部活に行ったりして教室前の廊下に人が完全にいなくなった頃、健人は現れた。


『ごめん待った?』


「待ってないよ」って言ったら嘘になる。
でも待ったよ、っていうのはなんだかなぁ、なんていつも考えないことばかり考えたいたら、健人が笑って


『ハハ、わざとみんな帰るまで待ってたんだからまつに決まってるか』ってじぶんでツッコミだして。

私も釣られて笑った。

そのときは、頭のなかにはもう柚衣の夢など欠片もなかった。