そのときです。


「僕も食べたいな!」


おふろ場から大きな声がしました。
駆けつけてみると、クジラの置き物が大きな口を開けて尾びれをバタバタさせています。


「ねえ、いいでしょ? だって、とってもいい匂いなんだもの」


「もちろん、いいとも」


ひとりより、ふたりのほうが食事は楽しいものです。
ネモは大喜びでクジラを連れて行きました。


ネモは自分の席のそばにクジラを置くと、小さな器にカレーライスやサラダをよそってあげました。