「あっそうだトイレ行かないー?」
「いや今うちは行かんーいてらー」
「りょ」
木原りりは、佐藤の悪口を言っていたこの
スクールカーストのトップのグループに、手
紙のことをバラして、佐藤を売ってこの人達
と一緒に行動するようになった...
「はぁー、やっと行ったよ。あの調子乗り女。」
このトップグループの中のトップの女子が、
まじたるいわー、と木原の机に座る。
「ていうか一回喋っただけでうちらに付きま
とって。」
「だよなあ後ろで標的になってんの気付かね
ぇしww」
トップの女子が、木原の悪口を言い始めたの
をいいとして、口を開く。
「あいつ、シカト決定ね。」
グループがいいね!面白そう!ははっ、やっ
てやろうぜ!と騒いだ。
トップの女子はまだ知らない。
「ーーーーーーー絶対に許さない。」
木原が、廊下で全て聞いていたことを。
なんなのこいつ。調子乗ってるのはお前だろ
。黙れ自己中女。
彼女は知らない、彼女以外のグループのメン
バーが彼女をいじめようとしていることを。
「馬鹿みたい。全部聞こえてますよ?」
そして、木原りりは知らない。
ーーーまあ、アイツも調子乗っててウゼェけ
ど。
自分に対するいじめと彼女に対するいじめ、
どちらも同時に行われる未来があるというこ
とを。