私の王子様

千景が焦っているように見えた。



「気にしないで」



と、口パクで言ったのが聞こえただろうか?



いや、分かっただろうか?



分からない。



でも、何故だろう?



千景が、先程よりも焦ったように見える。



「大丈夫」



と声に出して言ってから、私は誠に目をやった。



すると、



誠はタイミングを伺っていたとばかりに、私の元に来た。



誠「じゃあ、案内してくれる?は、な」







「名で呼ぶな、鬱陶しい」



誠「僕の扱い酷くない?」



「………行くぞ」



誠「ハイハイ」



と、私と誠は校舎を適当に回り始めた。