ー バタバタバタバタッ...ガラッ!

「茜!」

「メグ...陸...」



電話から五分も経たないあいだに走ってきたのはメグと陸。

陸は真顔だけど、メグの顔は心配しているような感情がモロに出ていて、なんか申し訳ない気持ちになった。



「...バカ...バカネ...!あそこで待っててって言ったじゃん!」

「ご、ごめん...」

「...はぁ、でもまあ、まさか有馬先輩の元カノに話しかけられるなんてねぇ...」



それを言いたいのは私の方だ。


こんなにもたくさん人がいるこの学校で、なんで私がナンパ男に声をかけられ、それを助けに来たのが私の好きな人の元カノなんだろう。


先輩の元カノの存在は気になっていたけど、まさかこんな形で知っちゃうなんて...