愛犬達と呼びたく無かった忠義な彼女達は「寂しい」と訴えていた。
翌日、動物病院に電話すると、今はまだ生きてる。多分手術成功だから、面会に来てやってほしい。此方も寂しがっているとの事で、ぶっきらぼうな実妹が、なるべく早い内に引き取りに行くよと急かすので、不安を抱きながらも面会に行った。そして「くーくー」鳴く彼女を、その日の内に実家に引き取る事になった。手術の痕を番の犬が舐めないか心配だったが、寂しさを埋めるだけにとどまり、ペアで仲良く闘病してくれた。

その忠犬を失いかけた事、に声なき悲鳴をあげていた私を、すまいりーは観察していた。