「大変だったな」

そら君が目覚めたての私に話しかけた。

そら君の顔は、気絶する前と同じに「おこって」居た。

また血流障害に、見舞われない為に、顔を見えない角度に目線をうつし、魅力的な声を空虚な声に聞こえる努力をした。

「ごめんなさい。」でも、そら君に助けて欲しかった。
蚊の泣く様な声で謝罪の言葉を口にした。

「好きな人」居るんだろう?
そら君がぼそりと呟いた。

「居る」と下手くそな日本語を吐いた。

「ごろにゃあかすまいりーの」どっち
少し荒い息づかいで、そら君が聴く。
苛々していた。怒っている様に聴こえた。