街ゆく人が、

びっくりした様子でチラチラとこちらを見ている。


「ちょ、先輩!静かに!」


「あぁ、ごめんっごめん。嬉しくってつい。ははっ」


「はぁー。もう、行きますよ」


晴彦に呆れながら先に行く秋。



(ウソだ、一緒にいるだけで、
こんなに喜んでくれるなんて。

晴彦先輩は、だって、晴彦先輩はっ……)