男装女子。FIRST SEASON






蓮「あーもう分かった分かった。ほら、そろそろ行かないと。理科実験室に行くんだろ?」


『はっ…!そうだった!零達が待ってる!!!じゃなー!!』


ダダダダダダダダダダ


隼「もっと女らしく走れねーのかよ、アイツは。」


壮悟「ホントにね?」


出雲「…蓮。」


蓮「何だ?出雲。」


出雲「…一生に一度の大切なモノを、彼女にあげたんだね。」


蓮「…ああ。あの子と同じくらい、アイツが大事になったってことだ。」


出雲「…良かった。ちゃんと蓮が前に進めて。」


蓮「…あの時から一歩ずつ、ちゃんと前に進めてたぜ?仲間がいたからな。…でも、ウサギと出会ってからはもっと前に進めた気がする。」


出雲「…君だけじゃない。零も前に進んでる。彼女も前に進んでる。誰もが今、一生懸命前を向いて歩いてる。仲間と共にね?…だから…。」


出雲は少し、顔を歪ませたあと微笑んだ。


出雲「…それを壊す、彼にはそろそろ…ね?」


蓮「…久しぶりにその微笑みが怖くなった。」


隼「オイ、行くぞ。」


出雲「はーい!今行くよー。」


壮悟「何の話してたの?」


蓮「んー…魔王様の微笑みが久しぶりに怖かった…っていう話?」


壮悟「うーん、何の話かよく分からないや。」

















ダダダダダダダダダダ


ガラッ


キーンコーンカーンコーン


『っセーフ!!!!!!』


「宇佐美か。随分勢いよく来たな。まあさっさと席座れー。」


『はーい!!!』


ガタガタッ


零「遅かったね。」


『ちょっとね。年長組と年中組に会ってた。』


結「え、何そのブレスレット。どしたの?」


『蓮から貰ったんだ〜!可愛くない!?』


結「超可愛い!!」