私は二日間、眠り続けた。
両親を殺した人は、大量出血で危なかった。
危うく私は、彼と同等になり下がろうとしていた。
その人はそのまま警察に連れて行かれた。
「また、戻ってくるね。」
そう言っていた、らしい。
二日間眠っていた私は目を覚ますとすぐに
『…お父さんとお母さんは…?』
と、言った。
丁度私が目を覚ました時にいたのは蘭さんだけだった。
蘭さんは悲しむように、そっとハグをした。
この時に私は悟った。
“ああ、やっぱり死んでしまったんだ”
と。
本当はどこかでちゃんと知っていたんだと思う。
ただ、あまりにも悲しくて、苦しくて。
あまりにも突然なもんだから
取り乱してしまったんだ。
『……蘭…さ…あり……と…。』
蘭「…ゴメンな…羽咲、ゴメンよ…。」
目を覚ましたと連絡を貰った彰さんと秋さんと碧は、すぐ駆けつけてくれて
彰「…羽咲、今後の話をしたい。」
碧「…ちょっと、まだ早いんじゃないですか?まだ、失ってからそんなに日が経ってないのに…。」
彰「早ければ早い方がいい。…羽咲お前、家んちに来るか。」
『えっマジですか。』
蘭さんから水を貰い、飲むと喉は復活。
すぐに話せるようになった。
『…でも、邪魔じゃない…ですか?』
彰「ンなこたァねぇよ。…一人増えようが二人増えようが…煩ェガキってことは変わんねぇ。」
『…でも…』
蘭「そうだな。よし、羽咲は今度からウチの子だ。」
『えっ』
蘭「…嫌…か?」
蘭さんがシュン…とした顔を見て私は断りきれなかった。


