翌日、《ALICE》のみんなと秋さんをこの寮の共同スペースに呼んだ。



『みんなに来てもらったのは…《ALICE》も含め、秋さんも《牙狼》も《クラウン》もみんな私の大切な人でかけがえのないものだと思っているからなの。』



遼「…羽咲…。」



『…最初に私は、お父さんとお母さんが事故で死んだ。その次に私の…最愛の人が一年前に死んだ。』



灯「…ッ…。」



遼、灯、祐、陸、そして秋は悲痛そうな顔をした。



『…《牙狼》も《クラウン》も、隠しててゴメンね。』



隼「別にいい。」



出雲「構わないよ。」



『…まずは私の両親の話をしよう。』































丁度、夏の朝。



『おはよ〜…。』



雪羽「おはよう、羽咲。」



悠真「眠そうだな、羽咲。」



『夏休みは素晴らしいよ全く…夜更かし出来てしかも朝遅く起きるという…』



雪羽「ちょっとー?!ちゃんと規則正しい生活しないとダメでしょー!?」



悠真「育ち盛りはたくさん寝てたくさん食べろー!」



『もう身長は伸びないと信じている。』



悠真「もっとあってもいいんじゃないか?目指せ170cm。」



『そんなにはいらないかな!』



雪羽「…あら、悠真…??これは何かしら…??」



悠真「げっ」



お母さんがソファの下に隠してあったゲーム機を取り出した。



悠真「い、いやあ〜…貰ったんだよ!うん!貰った!!」



『あれ?それ一昨日発売したやつじゃん。…ああ!だから昨日ルンルンで帰ってきたんだー!』



雪羽「…悠真…??」



悠真「うわ!羽咲は余計なこと言わない!!俺が怒られるだろ!!?」



『(ニヤニヤ)』



悠真「確信犯かよ!!!」



雪羽「…無駄遣いよね、コレ。無駄遣いだよね?売っていい?ねぇ売っていいよね??」



悠真「そっそれだけは…!」



雪羽「……殴らせろ。」



悠真「うわああああああああ!!!」


















『とまあ、こんな平和な日常だった訳で…』



玲央「イヤ、全然平和じゃねぇよ。何でゲーム機で喧嘩勃発なんだよ。」



秋「相変わらず過ぎて笑えるな。」