秋さんが何を言っているのか、何を示しているのか分からないまま、半年がすぎた。



笑いが耐えない《ALICE》は、二人がいなくなってもぬけの殻となっていた。



「「「「……。」」」」



ガラガラガラ



秋「おー…辛気臭ぇな〜」



遼「…秋…さん…!?」



灯「何でここに…!?」



秋「…お前ら、バカのまんまでいいのか?」



陸「…いきなり…何。」



秋「…いい加減、すれ違いはヤメにしようぜ。」



祐「…?」



秋「…もう見てられねぇんだ。アイツの苦しむ顔を…。」



灯「それ…って…。」



秋「もう追い詰めるのはやめてくれ。…アイツは充分すぎるほどに…背負いすぎてる。」



遼「…どういうことですか、秋さん…!」



秋「…これ以上は言えねぇ。これは碧と俺の“約束”だからな。」



遼「約…束…。」



“もしものことがあったら、お前が羽咲を守れ。”



“約束な…。”



遼「……俺は、約束を破った。…羽咲を守るって約束した。」



秋「…ああ。」



遼「…謝りに行く。そして、俺たちのところに戻ってくるように、説得する。」



秋「…頑張れ。俺はお前らの味方でもあるんだ。…ボソッまあ、取り戻すのはちょっと難しいけどな。」



















隼「…そういうことか。」



出雲「…彼女は背負いすぎてるね、秋の言う通り…。そして、秋も碧も間近で見ているからこそ、助けてあげたいんだね。」



隼「…お前は約束した。“羽咲を守る”と。」



遼「…ああ。」



隼「…一つ確認がある。…体育祭で羽咲を刺したのはお前の仲間か?」



遼「…違うが。…何だそれ、いつの話だ。誰だ。」



壮悟「…彼らだよ。」



そう言って写真を3枚見せた。



陸「…いや、この人達は知らない人達だよ。」



隼「そうか。…なら良い。」