光「確かにこの女の人とウサギそっくりだ!!」



玲央「女らしさの欠片ひとつもないから気付かなかった。」



『オイコラ、どういう意味だコラ。』



夜「確かに、顔はそっくりでも色気が無い。」



『オイコラ、テメェらアンクロすんぞ。テメェらの脳内潰したろか?』



壮吾「ま、まあまあ落ち着いて。」



蓮「へ〜、じゃあこの二人が《ALICE》の。」



零「リーダーと姫…?」



光「そういうことになるかな。」



『…あのね。』



私は一呼吸置いてから言った。



『…この写真がみんなに知れ渡ったってことは…ウン、言わなきゃいけないことが出来ちゃったね。』



零「何…?」



『…あのさ、隼と出雲はなんで《牙狼》と《クラウン》に入ったの?』



隼「…は?」



『ああ、えーっと、要約するとつまりですね、何でほかの暴走族に入らなかったのかを聞いた。』



出雲「…僕らは両親のいた場所を選んだ。」



隼「それは掟だからな。総長の子供は必ずそのグループに入らなきゃいけない。」



『つまり、隼と出雲は他の族に行くっていうことを許されていない。』



隼「…ああ。」



『つまり…その…ね。』



「「「「「「「「「「……あ。」」」」」」」」」」



『お分かりになりましたでしょうか!皆さん!!』



結「…その真ん中にいる二人は《ALICE》の総長と姫…」



裕翔「てことは…つまり…」



夜「ウサギは《ALICE》の姫だったってこと?」



玲央「あ?!姫!?ウサギが!?」



『姫違う。俺守られる側じゃなくて守る側だった。』



壮吾「え、てことはリーダー!?…え、今も?!」



『今もリーダーだったらここにはいないかな!!!…昔の話だよ、昔の話。』



百「でもじゃあどうして今更…」



『そう、そこが問題なの。…アイツらは何のために俺を…』



シキ「どう考えても…恨み?」



『…あっいたの忘れてた。』



ルキ「うん、羽咲はそういう人だからね、分かってたよ、うん。……彼らは…彼らも正統派だから…ちょっと分からないね。」



レキ「ナイフ使ってってことは…やっぱ恨みか?」



『…まー…逆にそうだと願いたいかな。』



零「何で?」



『んー…アイツらには酷いことしちゃったから…かなぁ。』



零「…うさぎ?」



『…とりあえず、この件は多分俺の責任だから。ごめんな、巻き込んで。』



隼「…お前はまたそうやって…」



『…へ?』



隼「また一人で抱え込むつもりか。」



『…だって、迷惑かけたくないじゃん?大丈夫、今回は一人でも大丈夫だから。…つか俺が直接会いに行ってや』



出雲「それはダメ。」



『…それが手っ取り早いと思わないかい、出雲さんやい。』



出雲「ダメなものはダーメ。」



『…ホントマジで大丈夫だから。俺はみんなに迷惑かけたくないの!大丈夫!ルキもレキもシキもいるし!!』



ルキ「あ、僕らは使うんだ。」



『君らは適当に使ったって死にはしないでしょ。とことんこき使ってやるから。』



レキ「扱い雑か。」



シキ「まあ僕らが頼りにされてるなら頑張んないとね。…なんてったって羽咲の頼みなんだしね。」


シキは明らかに挑発した目でみんなを見る。



隼「…《ALICE》の仲間に戻りたいか?」



『!?な、何言ってるのさ君は!今更戻るわけ無いじゃん?!…だって今はみんなの仲間だもん。』



…それに、今更戻ったって…



『…ボソッ許してくれるわけでもないだろーし、ね。』