『してないし。』



隼「してんだろ。」



『してない。』



隼「……オイ。」



『………。』



隼「…怒ってんのか。」



『べっつにぃ?あの時三人で俺を騙したことなんて全く全然怒ってないよぉ?』



隼「…怒ってんじゃねーか。」



『…別に。』



隼「…あのな、あの時お前が棄権してればあんなことにはならなかった。」



『…棄権しろって言えばよかったじゃん。』



隼「言っても聞かなかっただろ、お前は。」



『まーね。』



隼「…だったら強制帰還させるしかないだろ。」



『だったらやり方考えてよ。…マジで傷付いた。』



隼「…ゴメンな。」



素直に謝ってくる隼は正直レア。



本当に思ってるってことは分かる…けど。



『…お前らには言ってほしく無かったよ。』



隼「…ゴメンな。ゴメン。」



『…もーいいよ。大丈夫、俺のこと心配してくれただけだもんな。』



隼「ああ。」



『…よし、寮に帰るぞー!そんで百と悠太の栄養満点の美味しい夜ご飯食べる。』



隼「そうしな。…ほら。」



『…え。』



隼「おぶってやる。」



『いらないんだけど…。』



隼「早くしろ。」



『………重いよ?』



隼「フッ…知ってる。」



その時の笑顔は優しくて珍しくて



思わず写真を撮りそうになった。