玄関で靴を揃えると、疲れた体を引きずりながら奥の寝室へ向かう。 眠気に飲まれないように欠伸を噛み殺しながらコートを脱ぎ捨てると、 倒れこむようにふかふかのベッドに身を投げた。 「いい匂い…。」 ふんわりと香るのは爽やかな青りんごのような香り。 柔らかい布団に身を沈めて、半目状態で服を脱いで、 片足を寝巻きに突っ込んだところで意識は飛んだ…