来るなと言われたら気になるのがサガ。
俺はズイズイと雪の元へ歩いて、襖を無理矢理開けた。
…………は?
「……っ」
「…………何、その格好」
雪の格好に、眉を顰めた。
「え、っと……あの……」
「あー……ちょっとこっちおいで」
俺は襖を閉めて、和室に雪を追い込んだ。
……びびった。
「はぁ……何やってんの雪」
俺は自分が撒いていたマフラーを解き、雪の肩に巻く。
そしてコートを脱いで、雪の腰に巻いた。
「和くん……怒ってる?」
何故か、心配そうに俺の顔色を伺ってくる雪。
俺が雪に対して怒るなんて、あるはずがない。
「……ダメ」
「え?」
「俺以外の前でそんな格好するの、絶対禁止」
小さな身体を、ぎゅっと抱きしめた。

