「え?」
「そんな可愛いことして……どうして欲しいのって聞いてんの」
もう、心臓がどうにかなりそうだ……っ。
いろんなものを抑えるので、必死。
それなのに雪は……
「か、和くんが何言ってるのかわからないけど……ぎゅってしてくれたら、嬉しいっ……」
俺に追い打ちをかけるように、そんな爆弾発言をした。
……あー……ダメだ。
俺ってこんなに、理性の効かない人間だったか……?
雪の顎に手を添えて、自分の方へと引き寄せる。
「可愛いことしか言わない口は、俺が塞いであげる」
雪が隣にいてくれるだけで、俺がどれだけ幸せをもらっているか……思い知ればいい。
性急に口付けをしようと、顎を持ち上げた時、
「おーい、俺たちのこと忘れてませんかぁ〜」
……ちっ。
襖が開いて、一番邪魔な奴が入ってくる。