私相手に私の愚痴を言う気じゃあるまいな、と思っていたのだが、そういうわけでもなかったようだ。
「いいお店をご存知ですね。
さすがですね~」
ビュッフェには豊富な種類の野菜やスープやフルーツがあり、目の前で焼いた大きな肉の塊を切ってくれる。
昼からガッツリ豪勢だな、と思っていると、
「昼は食べていいのよ。
夜は粗食よ。
太るじゃないのよ」
と英里は言う。
ああ、そうなんですか、と言うと、
「……あんた、自分はまだ若いからと思って。
あっという間に、太りやすくなるわよ」
と言われるが。
「いや、田宮さん、私と二つ三つしか違いませんよね?」



