眠らせ森の恋

 だが、テレビもついていない部屋は、しんとしていて。

 奏汰は何故か、こちらに背を向け、振り向かない。

 ……怒っているとか?

 いや、そんな風にはなかったですが。

 なんか寂しいではないですか、とカラになったグラスを手に、つぐみは思う。

「か、

 奏汰さーん」
と遠慮がちに呼びかけながら、つぐみは奏汰の側に手をつき、そっと、その顔を覗いてみた。