眠らせ森の恋

「もうっ、奏汰さんっ。

 今、奏汰さんの作ってくださった美味しい星空のカクテルをいただいているので、しばらくおとなしくしててくださいっ」

 そう言うと、わかったわかった、と奏汰は離れ、
「じゃあ、飲み終わるまでな」
と笑う。

 もう~、と思いながら、飲んでいる間、奏汰はひとり、コタツに横になってみたりしていた。

 ……満喫してますね、奏汰さん、と、とろとろ素材のコタツ敷き布団を撫でてみている奏汰を眺めながら、つぐみはグラスに口をつける。

 ふう。
 美味しかったですっ、と奏汰を見ると、奏汰は自分の腕を枕に反対側を向いて横になっていた。

 どうしましょう。

 此処で、飲み終わりましたよ、と言うのも、変ですね、とつぐみは迷う。

 飲み終わりましたよ、襲ってください、と言っているように聞こえなくもないからだ。