眠らせ森の恋

 ええっ? と言ったつぐみは、
「そうですねー。

 まあ、顔は格好いいですよね。
 身長もあるし、体格もいいですよね。

 仕事も出来るし。
 お料理もできるし」

「待て。
 お前、社長に料理作らせてるのか」

「作らせてるわけじゃないですよ。
 作ってくれるんです。

 あと、お酒も作ってくれるし」

「酒も作らせたのか」
と言って、いちいちうるさいですよ、西和田さん、と言われてしまった。

「まさか風呂も入れてもらってるんじゃないだろうな」

「もう~、過保護過ぎですよ。
 社長だっていい大人なんですから、なんでも自分で出来なきゃ」
と言ったあとで、つぐみは、

「あっ、私がなんにもやってないと思ってるんでしょう?」
と言ってくる。